「夢想癖の強いあなた」に朗報ー『意識と無意識のあいだ マイケル・コーバリス著』
例えばやりたくない勉強をしている時や、退屈な会議に出席している時などに、ふと違うことを考えてしまうことなど、誰でもあると思います。
本当は目の前にある事に集中しなくてはならないのに、ついつい関係ないことに思いを巡らせてしまいます。そうして現実逃避をしてしまう自分をいつも後悔してしまうのです。
意識と無意識のあいだ 「ぼんやり」したとき脳で起きていること (ブルーバックス)
- 作者: マイケル・コーバリス,鍛原多惠子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/12/18
- メディア: 新書
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この書籍を読んによると、心がさまようことを、マインドワンダリングというそうです。
私たちは、マインドワンダリングするようにプログラムされている
マインドワンダリングとは、このように「注意を向けた状態と別のことを考える状態を行き来すること」で、私たちは誰でもそうするようにプログラムされています。
マインドワンダリングは良くない事なのか?
マインドワンダリングに関しては、以下のように否定的な考えもあります。
*マインドワンダリングによるデメリット- 例えば、試験の時など大事な時に夢想してしまい試験に落ちたり、運転中に夢想して事故につながるといった事があげられます。
*夢想癖のある人は、免疫細胞のテロメアが短く、これが老化を意味するという考えがあります。 (ただ、これに関しては著者も話半分に聞いておくとしています。)
果たしてマインドワンダリングは「悪」なのでしょうか?
「インキュベーション」で間接的に創造性を刺激
著者は、「どんな夢想も時間の無駄ではない」と述べています。
インキュベーションとは、別のことを考えながらアイデアを発展するやり方。
とりとめのない空想も、このインキュベーションとなり、間接的に創造性を刺激するそうです。
過去、多くの芸術家などが、大麻やドラッグなど人工的なもので創造性を高めてきました。
でもそんな違法な方法は必要ありません。
人間は誰でもマインドワンダリングをするようにプログラムされています。
だったら、創造性を発揮するためにマインドワンダリングをとことん利用するのはどうでしょうか?
マインドワンダリングを発揮するには?
実験により、何もしていないより、何か記憶力を要しない作業をしている方が、マインドワンダリングが発揮されやすいという結果が出ています。
著者は、マインドワンダリングを発揮できる場所として以下の5つのBをあげています。
Bus(バス)
Bath(風呂)
Bed(ベッド)
Boardroom(会議室)
Boredom(退屈)
確かにお風呂の中で良いアイデアが浮かんだというのはよく聞く話ですね。
退屈な会議に出席している時は、マインドワンダリングのチャンスです!
会議に参加しながら、ここぞとばかりに浮かんだアイデアをメモしてみましょう!